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マーガリン

最近よく耳にする危険な油「トランス脂肪酸」、一部では「狂った油」ともいわれています。

そもそもこのトランス脂肪酸って何なんでしょう?

そして、危険性が叫ばれているこのトランス脂肪酸、何がどのように危険なのでしょう?

今回は、トランス脂肪酸の正体と危険な理由そして人体への影響についてご紹介します。

知ってるつもりで意外と知らないトランス脂肪酸、実は私たちが考えている以上に危険な物質なのです。

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トランス脂肪酸とは

疑問

トランス脂肪酸が危険な理由をご紹介する前に、トランス脂肪酸がいったい何なのかを調べてみましょう。

トランス脂肪酸は2種類あります


トランス脂肪酸とは脂の一種で、この2種類があります。

  • 自然界に普通に存在するトランス脂肪酸
    牛や馬などの胃の中にいる微生物によって作られる脂肪酸で、乳製品や牛肉に少量含まれている。

  • 人工的に作られたトランス脂肪酸
    植物油を精製、水素加工して常温でも固まるように加工した時に、副産物として生成される脂肪酸。マーガリン、ショートニング等がそれにあたります。危険性が叫ばれているのは、主に「人工的に作られたトランス脂肪酸」、マーガリンやショートニングといった製品です。

どこの家庭の冷蔵庫にもストックしてあるのではないでしょうか?

トランス脂肪酸の作り方

マーガリン

トランス脂肪酸は「植物油を精製、水素添加する際に出来る副産物」と先ほど説明しましたがこの説明だけですと正直、何の事だかわからないと思います。

「なんかよくわからないけど、植物油を加工して出来たバターなんでしょ?」

「植物油が原料だから、危険な感じはしないけどー」


少なくとも私はこんな印象を持っていました。

そこで、トランス脂肪酸について、もっとわかり易く説明する為に、「Wikipedea」に載っている「マーガリン」の作り方を引用します。

マーガリンは精製した油脂に発酵乳・食塩・ビタミン類などを加えて乳化し練り合わせた加工食品で、その製造過程において水素を分子に付加して(水素付加、水素化)、常温で固体にしている。


これをわかりやすくすると、マーガリンの作り方は

  1. 植物油を精製する

  2. 発酵乳・食塩・ビタミン類を混ぜて練り合わせる。

  3. 水素を添加する

と言うことになります。

「精製」とは、不純物が混ざっている植物油の不純物を取り除き綺麗にすることです。

不純物を取り除く・・・こう書くと「油を綺麗にしている」という印象を受けますが、不純物を取り除くために様々な化学薬品が混ぜられる事があったり、高温による熱処理を行ったりもしますが、それらの処理によって油の質が変わったり、場合によっては劣化することもあります。

「水素を付加」とは、特殊な技術で油に水素を混ぜ込み、本来液体である筈の油を個体の脂に変化させることです。

化学薬品とか、特殊な技法で水素を添加とか、なんだか科学の実験のようですし、自然で天然な物質とは正反対のものを想像しませんか?

こうして出来上がったマーガリンですが、これらの製法を行う過程で発生したのが「トランス脂肪酸」なのです。

冷静に考えてみれば「常温で液体状の物体」を「常温でも個体」にするために入れる化学薬品やそのための科学的な技法って、ちょっと想像するととても怖いような気がします。

一時期重宝されたトランス脂肪酸

パン・マーガリン

トランス脂肪酸の製品、マーガリンなどが市場に出回ったのには理由があります。

それは

  • 保存性の良さ

  • コストが安い

  • 食感がサクサクしていてヘルシー

等とたくさんのメリットがあったからです。

実際、「うちの冷蔵庫にもあるわよ」、「パンにはバターじゃなくてマーガリンを塗ってたよ」という方は多いのではないでしょうか?

私も、ちゃんとした「バター」よりも「マーガリン」「バター風マーガリン」の方をよく購入していました。

購入した理由は、やはり値段だけを見るとバターの半分以下のお値段で買えてお得ですし、パンに塗って食べるときも、バターよりも柔らかくて扱いやすく、味わいもパンに合うので、「やっぱりマーガリンでしょう」と、好んで買っていました。

このように、トランス脂肪酸が含まれている製品は急速に広まっていったのです。

トランス脂肪酸が危険な理由

危険

ところが、後になってこのトランス脂肪酸の危険性が発見されました。

危険な理由は、トランス脂肪酸の身体に対する性質。

トランス脂肪酸は他の脂と違って人体に蓄積されやすく、多く蓄積すると体の中の悪玉コレステロールを増やし対抗する善玉コレステロールを減らしてしまう働きがあるのです。

その結果、血管にコレステロールが蓄積する危険性があり動脈硬化や心臓疾患の原因ともなるのです。

この危険性が発見される前、身体のコレステロール値を上昇させるものは「高コレステロールの食品」(卵、レバーなど肉の内臓、チーズ、ファーストフードなどの高脂肪高たんぱく、高カロリーな食べ物)とされていました。

ですが、トランス脂肪酸の危険性が発見されて以降は、高コレステロールの食品と同じくらいトランス脂肪酸を含む食品もコレステロールに影響し、人体の健康を害する危険性があるいわれるようになりました。

トランス脂肪酸の人体への影響


トランス脂肪酸の危険性は、上でご紹介した心臓疾患や動脈硬化だけではありません。

他にも様々な影響を人体に及ぼします。

その中のごく一部をご紹介します。

アレルギー症状

アレルギー

トランス脂肪酸には、人の身体の免疫機能に影響して狂わせる危険性があり、摂取しすぎるとアレルギー物質に対して敏感になりやすくなってしまいます。

例えば花粉症や食べ物のアレルギーや、ぜんそくのアレルギーが酷くなると言われていますので、日頃から何らかのアレルギーを持っている方には特に注意が必要ですね。

肥満

肥満

血液中の悪玉コレステロールを増やす働きがあるので、その影響で人体の中の脂肪を分解・吸収する機能も下がってしまいます。

その為人体の中に脂肪が蓄積され、肥満の原因となるのです。

また、トランス脂肪酸そのものが身体の中で分解されず、脂肪として蓄積される性質を持っているため、他の脂と比べて太りやすい脂。

実はトランス脂肪酸は「食べるプラスティック」ともいわれているのです。

身体の中に入ると、分解することなく人体に残ることからプラスティックのようだ、という事なのです。

そういえば、ファーストフードが好きな方に肥満の方が多いような気がするのは、このせいなのかもしれませんね。

記憶障害


記憶障害が?とびっくりしてしまいますが、これもトランス脂肪酸の危険性の1つなのです。

トランス脂肪酸は人体の記憶機能に影響を与えます。

その結果、認知症やアルツハイマーといった記憶に関する病気を引き起こすのです。

勉強盛りの子供やお年寄りには怖い現実ですね。

不妊症

不妊

これも「嘘でしょう?」と疑いたくなるような意外な危険性です。

トランス脂肪酸を摂りすぎると女性の排卵機能に影響が出て、不妊症に陥りやすいといわれています。

また危険性があるのは女性の排卵機能だけではなく、男性の場合は精子を極端に減少させ、とある調査ではトランス脂肪酸を多くとっている人はとらない人の精子の半分ほど量しかないのだとか。

現代、昔と比べて不妊症の方が増えていたり、出生率が低いといわれているのは、トランス脂肪酸による不妊症の方が増えている・・・というのも原因の一つかもしれません。

糖尿病


インスリンは、糖質をエネルギーに変えて血糖値を抑える働きがあるのですが、トランス脂肪酸にはこのインスリンの働きを邪魔する危険性があるのです。

そのため、体の中の糖質がエネルギーにならないため血糖値も下がらず、糖尿病になりやすい危険性があるのです。

インスリンは加齢に伴って分泌量が少なくなるといわれているのですが、トランス脂肪酸を多くとっていると、ただでさえ少ないインスリンが効果を発揮しなくなってしまうのです。

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その他のトランス脂肪酸の危険性

危険

トランス脂肪酸の人体に及ぼす危険性を挙げましたが、怖い理由はこれだけではありません。

トランス脂肪酸には、まだ知られていない「未知の危険性」があるのです。

これから変化する可能性がある物質


例えば、人体に無害な化学物質を食べたとしても、人体にはさしたる悪影響はありません。

けれど、無害な化学物質を何種類か食べると、人体の中で化学反応を起こして有害になることもあります。

トランス脂肪酸が、まさにそれなのです。

身体に無害な物質とトランス脂肪酸が人体の中で混ざり、化学反応を起こして有害化する危険性もあるのです。

そして、これから先トランス脂肪酸が体の中でどんな化学反応を起こし、どんな危険性が出てくるのかは、全く想像できないのです。

「そんなこと、本当にあるの?」

そう不思議に思うかもしれませんね。

ですが、トランス脂肪酸は植物油に水素を混ぜて反応させて作られた化学物質に近い食品ですので、そんな化学物質のような脂に他の食品や食品添加物等の化学物質を混ぜたらさらなる化学反応を起こしても不思議ではありません。

トランス脂肪酸が化学反応によって、人体の中でとんでもない毒物になることだってあるのかもしれないのです。

人体に溜まってゆく危険性

体に蓄積

トランス脂肪酸は、「即効性の毒」のように食べてすぐ身体に影響が出る事はありませんが、人体の外に排出されにくく、身体の中に脂肪としてどんどん溜まってゆく性質があります。

トランス脂肪酸が怖い理由は、まさにここにもあります。

今現在もトランス脂肪酸が人体に与える影響が叫ばれていますが、これがさらに身体の中に大量にたまったとき人体にどんな影響を及ぼし、どんな症状と危険性が現れるのか・・・誰も予想ができないのです。

現在トランス脂肪酸の危険性や、どれだけ身体に悪影響を及ぼすかが叫ばれていますがそれでもなお食べ続け、さらに身体の中にトランス脂肪酸をため続けさらに年数がたった時、体の中のトランス脂肪酸がどんな毒物になるか・・・想像すると怖いですね。

トランス脂肪酸に対する日本と海外の動き


日本では規制していません

食品衛生法

「こんな危険な脂が、どうして普通に出回ってるのよ!」

トランス脂肪酸の事を初めて知ったとき、私は怒り半分にこう思いました。

実際、日本ではトランス脂肪酸の規制は全くしていません。

その理由は、2000年初頭の調査で、日本人が摂取しているトランス脂肪酸の平均量が、WHO(世界保健機関)が掲げている平均摂取量を下回っていたからなのです。

つまり国としては「トランス脂肪酸の危険性は理解しているけど、日本人は人体にトランス脂肪酸の悪影響が出るほどたくさんトランス脂肪酸は摂取していないから、あえて規制することはしません」という考えだったのです。

とはいえ、世間にはトランス脂肪酸が入っている食品が本当に多いので、「本当に大丈夫なのかなぁ?」と心配になります。

近年はトランス脂肪酸の危険性も多く知れ渡るようになり、トランス脂肪酸を含むマーガリンをはじめとした油脂の製品に対するイメージがどんどん下がり、そんな消費者の不安な声を反映してか、各メーカーでトランス脂肪酸を含んでいない製品や、従来よりもトランス脂肪酸が少ない製品を販売しているようです。

もしも、こういったトランス脂肪酸を含んでいない商品がもっと国内に出回れば危険性ももっと下がるのですが、今は、企業努力に期待するしかありません。

海外は規制あるいは禁止

規制

それでは海外はどうでしょう?

海外のほとんどの国はトランス脂肪酸は「健康を害する脂」として認識していて規制、あるいは含有量の表記がされており、国によってはマーガリンを作る工程の1つ「水素添加」を行う事も禁止されている所もあるのだとか。

そして日本同様に、トランス脂肪酸フリーのマーガリンも多数売り出されています。

どの国でも「トランス脂肪酸」は危険な脂として認識されているようですね。

まとめ


トランス脂肪酸の危険な理由と身体への悪影響についてご紹介してみましたが、いかがでしたか?

なんとなく、身体に良くないことは知っていましたけど、調べてみると想像以上に人体に悪影響を及ぼすものでびっくりしました。

「取らない方が良い脂」と言うよりも、「絶対摂取しちゃいけない脂」として覚えておいた方が良いですね。

心臓病や糖尿病、アレルギーと言った身体の悪影響だけではなく、不妊症や記憶障害と言った危険性まであるなんて、本当に怖いです。

さて、そんなトランス脂肪酸、具体的にどんな食品に入っているのかとても気になるところですが、それは「トランス脂肪酸を多く含む食品ランキング」で詳しくご紹介したいと思います。


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