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夏になると毎年、熱中症対策のため経口補水液やスポーツドリンクのCMが流れます。

どちらも熱中症対策に有効な飲み物ですが、この2つはそれぞれ用途が違うことを知っていますか?

実は、経口補水液は熱中症などの脱水症状になってから飲むもので、スポーツドリンクは脱水症状を予防するための飲み物なんです。

また、CMでは有名人が経口補水液やスポーツドリンクをがぶ飲みするような映像が流れていますが、この飲み方も間違っています。

この夏の熱中症対策のため、経口補水液の作り方とスポーツドリンクの違い、それぞれの注意点について調べてみました。


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経口補水液とは?


厚生労働省のパンフレットによると、経口補水液とは、”水にブドウ糖と食塩を溶かしたもの”と記載されています。

でも、この説明だけではよく分かりませんよね?

改めて調べてみると、経口補水液とは、電解質(塩分)の濃度が高く、軽度~中度の脱水症状の人が水分と電解質の補給をするのに適した飲み物。

経口補水液は体液とほぼ同じ浸透圧で体内への吸収速度が速く、別名「飲む点滴」とも言われます。

最近、テレビCMでもよく放送されている経口補水液ですが、一体どういうものなのでしょうか?

経口補水液の効果


【経口補水液の効果】

・熱中症や嘔吐下痢症などで脱水症状に陥った場合、素早く塩分と水分を補給できる

・点滴が難しい乳幼児でも口から摂取することができる

・家庭の調味料で簡単に作ることができる

脱水症状に陥りやすく、点滴が難しい乳幼児でも摂取することができるとは、ママにとってありがたいことですよね。

でも、経口補水液には正しい飲み方があり、容量や用法を間違えると体調を崩してしまう恐れがあるので注意が必要です。

経口補水液の飲み方


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経口補水液は健康な時に飲むものではなく、熱中症や嘔吐・下痢・発熱などの症状で脱水症状に陥った時に飲みます。

また、がぶ飲みするのではなく、ゆっくり少量ずつ飲むのが正しい飲み方です。

経口補水液には、塩分が多く含まれているので、摂りすぎるとむくみや高血圧症、腎臓疾患、不整脈の恐れがあります。

そのため、飲む人の体重や病気によって飲む量が定められています。

【経口補水液の飲む量の目安】

・乳児・・・体重1kg当たり30~50ml/日

・幼児・・・300~600ml/日

・学童~成人・高齢者・・・500~1000ml/日

【経口補水液の飲み方】

・経口補水液の濃度を変えない

・ジュースなど他の飲み物と混ぜない

・脱水症状で意識混濁の人には飲ませない

・一気に飲むと身体が塩分と水分を上手く吸収できないので、15~20分に1回、100ml程度飲ませる

乳幼児に飲ませる時の注意


乳幼児は、飲みすぎると高ナトリウム血症になり、死に至る危険があるので注意が必要です。

2015年8月に預かり保育中の乳児が保育士から食塩水を飲まされ、死亡するという痛ましい事件が起こりました。

乳児は、腎臓の機能が未熟で、自分で水を飲むことができないことから、10グラム(小さじ2杯)程度の塩分でも死に至ります。

経口補水液はそこまで塩分濃度は高くありませんが、乳児が飲みすぎると体調不良を起こしてしまうことも。

乳児に初めて経口補水液を飲ませる際は、医師の指示に従って飲ませると安心です。

経口補水液の作り方


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経口補水液の作り方はとても簡単、自宅にある材料で作ることができます。

【材料】

・水…1リットル

・砂糖…大さじ4と1/2(40グラム)

・塩…小さじ1/2(3グラム)

・レモン汁(お好みで)

【作り方】

上記の材料をペットボトルなどの容器に入れてよくとかせば完成。

経口補水液を実際に作って飲んでみると分かりますが、健康な時に飲んでも飲みにくい飲み物ですが、脱水症状の時に飲むととても美味しく感じるそうです。

不思議ですよね。

ただ、家庭で経口補水液を作るときは、作り方をしっかりと確認し、熱中症の脱水症状対策として飲む時のみに限定しましょう。

下痢や嘔吐で脱水症になった場合は、電解質のナトリウムだけでなくカリウムも多量に身体から失われてしまいます。

手作りの経口補水液では、ナトリウムは摂れますが、カリウムは摂ることができないので、市販の経口補水液で補う必要があります。

また、作り方を間違えると脱水症状の効果が期待できないだけでなく、体調を崩してしまう恐れもありますので、注意しましょう。

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経口補水液とスポーツドリンクの違い


経口補水液の効果や正しい飲み方については理解できたかと思いますが、スポーツドリンクとの違いとは一体何でしょうか?

それぞれの違いについて、表にまとめましたので、確認してみましょう。

       経口補水液 スポーツドリンク
効果 軽度~中度の脱水症状の塩分・水分補給 こまめに飲むことで脱水症状を予防
特徴 電解質の濃度が高い 糖質の濃度が高い
デメリット 飲みすぎると腎機能に影響を及ぼす 飲みすぎるとペットボトル症候群になる
カロリー 低い 高い
飲みやすさ 飲みにくい 飲みやすい

一般的に経口補水液とスポーツドリンクに違いはなく、どちらも脱水症状を緩和する飲み物だと思いがちですが、実はスポーツドリンクは脱水症状を予防するための飲み物。

もちろん、スポーツドリンクにも電解質が含まれていますが、濃度が薄く代わりに糖分が多いため血糖値が上がり、脱水症状をさらに加速させてしまう恐れがあります。

また、スポーツドリンクは飲みすぎると、さらなる体調悪化を招いてしまうことも。

では、スポーツドリンクはいつ、どのように飲めばいいのでしょうか?

スポーツドリンクとは?


スポーツドリンクは日常生活で喉の渇きを感じた時、スポーツで大量の汗をかいた時に脱水症状になるのを予防するための飲み物。

スポーツ時のエネルギー補給にもなるよう、栄養バランスを考えて作られているため、カロリーが高めで、糖分が多いのが特徴です。

スポーツドリンクの効果


【スポーツドリンクの効果】

・脱水症状を予防できる

・汗で失われた水分と電解質を補給するだけでなく、疲労回復にも効果がある

・糖質が多いため、飲みやすい

スポーツ選手がベストなコンディションを作るには、疲労回復が最も大切。

近年では、疲労回復のためにクエン酸やビタミンが含まれているスポーツドリンクも多く市販されています。

また、ダイエットをする人のために、ローカロリーで糖分控えめのスポーツドリンクも市販されているので、スポーツ選手でなくても手軽に飲むことができます。

スポーツドリンクの飲み方


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スポーツドリンクは、経口補水液のように飲む量に制限はありませんが、糖分が多く含まれているので、飲みすぎると糖尿病や高血圧になる恐れがあります。

スポーツドリンクは甘くて美味しいので、喉が渇いた時にがぶ飲みしがちですが、私たちが一度に吸収できる水分量は限られています。

また、一気に飲むと多量の糖分を摂取することになり、血糖値が上がることから、さらに喉が渇いてしまうという悪循環に陥ることも。

スポーツドリンクを飲む時は、がぶ飲みせず、15~20分毎に100mlを目安にこまめに飲みましょう。

ペットボトル症候群に要注意


ペットボトル症候群とは、糖分を多く含む清涼飲料水やスポーツドリンクを多量に摂取することで発症する、急性の糖尿病

ペットボトル入りの清涼飲料水やスポーツドリンクのがぶ飲みから発症することが多いため、ペットボトル症候群という名前が付けられています。

ペットボトル症候群発症のメカニズムは以下の通りです。

【ペットボトル症候群発症のメカニズム】

1.糖分の多い清涼飲料水やスポーツドリンクを多量に飲む

2.血糖値が上がる

3.上がった血糖値を下げるために喉が渇く

4.清涼飲料水やスポーツドリンクをさらに飲む

1~4を繰り返すことによって、常に血糖値が上がった状態になり、倦怠感や体重減少など糖尿病と同じような症状が出てきます。

場合によっては、昏睡状態から死に至ることもある恐ろしい病気。

スポーツドリンクは熱中症を予防するアイテムとしてとても有効なものですが、喉が渇いたからと言って多量に飲むのは危険です。

また、日常的にスポーツドリンクを飲むくせがついてしまうと、運動していなくてもスポーツドリンクを飲んでしまいがち。

スポーツドリンクを飲むのは、外で運動や作業をするときのみに限定して、日常生活の水分補給はお茶か水を飲むようにしましょう。

まとめ


経口補水液の作り方とスポーツドリンクの違い、それぞれの注意点についてまとめましたが、いかがでしたでしょうか。

私が初めて経口補水液を飲んだのは、2年前のことで、介護施設で入浴介助を連続して行った際に、頭痛が酷くなったため飲みました。

その時は軽度の脱水症状に陥ってたため、経口補水液がスポーツドリンクのように美味しく感じたのを覚えています。

また、スポーツドリンクはがぶ飲みしてはいけないとここでは書いていますが、私は学生の時、水泳部で夏の炎天下の中泳いでいた際、休憩時間にスポーツドリンクのがぶ飲みを良くしていました。

あの時は若くて、さらに激しい運動をしていたから、ペットボトル症候群にならずに済んだとは思いますが、今後はスポーツドリンクの飲み方にも気を付けていきたいものです。

経口補水液とスポーツドリンクはそれぞれ違いますが、正しい用途や飲み方をすれば熱中症や脱水症状改善の有効なアイテムになります。

この暑い夏を楽しむためにも、経口補水液の作り方やスポーツドリンクの違いを理解し、正しい用途や飲み方をしっかりと確認しておきましょう。


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