毎年お正月が近付くと、おせち料理のCMがテレビやラジオで流れたり、デパートにおせちのコーナーが出来たりと、おせちを目にする機会が増えますね。
ところで、おせちの具材1つ1つに、由来があり、意味がこめられている事をご存知ですか。
自宅でおせち料理を作る方も、どこかで予約したおせちを購入してくる方も、なかなか全てのおせちの具材について意味を考えたことは無いのではないでしょうか。
美味しいおせち料理、食べるだけでも楽しいですが、たくさんの種類があるおせちの具材が、どうしておせちの具材として選ばれているのか、意味や由来について知ったら、もっとおせちを楽しめると思いませんか。
そこで、今回はおせちの具材の種類や定番の物、それぞれの意味や由来についてご説明します。
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おせちの定番の具材は5種類
まずはじめに、おせちの具材の種類についてお伝えします。
おせちの具材は次の5種類に分けることが出来ます。
・祝い肴
・口取り
・酢の物
・焼き物
・煮物
パッと見て、これらの意味って分りますか?
私は、初めて見たとき、「焼き物」「煮物」くらいしか分りませんでした。
簡単に説明すると、「祝い肴」はお祝い事の時に出されるお酒の「肴」、「口取り」は食事の初めに出される料理、「酢の物」は酢に浸して作られた料理、焼き物と煮物はご存知の通りです。
これらの種類については、おせち以外のお祝いの料理でも出てくるので、覚えておいて損は無いですよ。
種類ごとの定番の具材と意味や由来
それでは、おせちの定番の具材を先ほどの種類に分けてみましょう。
また、具材の意味や由来についてもお伝えしますね。
祝い肴
重箱の一段目に入れる事が多い、祝い肴から見ていきましょう。
・黒豆
購入したり、自宅で作ったおせちに、黒豆が入っていないことは、なかなか無いのではないでしょうか。
黒豆はピカピカと光るような黒も印象的ですよね。
そんな黒豆には「黒く日焼けするほどマメマメしく働けるほど、健康に生活出来るように」という意味がこめられています。
お正月からたくさん食べて、健康祈願をしましょう。
とっても甘いので、お子さんも好きな味ですよね。
・数の子
数の子はニシンの卵で、卵がたくさんというところから、「子宝」「子孫繁栄」の意味がこめられています。
最近は少子化が進んでいますから、是非たくさん数の子をおせちに入れてみてください。
・田作り
田作りは、昔田んぼの高級肥料に使われていたという由来から、このような名前になっています。
そのため「豊作を祈る」という意味がこめられているんですよ。
お正月の祝い肴は、「黒豆」「数の子」「田作り」を祝い肴3種とも呼びます。
私、実は30歳近くまで「祝い肴」という言葉さえ知りませんでした。
日本人として、おせちの一段目に入っている事の多い「祝い肴」、代表的な3つの名前と意味は覚えておきたいですね。
口取り
次に、重箱の1段目や2段目で見る事が出来る「口取り」の具材です。
・紅白かまぼこ
お正月と言えば、紅白で、おめでたいイメージがあります。
紅白かまぼこも紅白でおめでたい意味もありますが、その他にも紅色の部分を太陽と見立てて初日の出に例える意味もあります。
初日の出を見に行くとなると早起きしなければいけませんが、重箱の中の初日の出ならお手軽に見る事が出来ますね。
次のお正月の初日の出は、私も重箱の中の紅白かまぼこでお祝いしてみようと思います。
・栗きんとん
栗きんとんの由来は、栗きんとんを漢字で書くと「栗金団」となり、金色でぴかぴかしているイメージから金運UPを祈る意味がこめられています。
お正月といえば、宝くじなのは私だけでしょうか。
次のお正月は残念ながら購入予定なので作る予定はないのですが、いつか作る時は重箱の2段目に栗金団を敷き詰めて宝くじの1等を狙ってみたいと思います。
・昆布巻き
おせち料理の定番中の定番、昆布巻きは、よろ「こぶ」という語呂合わせから、「幸せがありますように」と祈る意味がこめられています。
子供の頃は、よく巻いてある部分を取ってから食べるのが好きでした。
口取りの具材も、おせちには欠かせない物ばかりですね。
私の母は、栗きんとんを煮るのが面倒だったのか、我が家のおせちでは栗きんとんはなかなか見かけませんでした。
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酢の物
酢の物は、すっぱいおかずが多いので、子供は苦手かもしれません。
・酢だこ
酢だこは、タコを「多幸」と語呂合わせして「たくさん幸せがありますように」という意味がこめられています。
おせちは甘い物が多いので、たまに酢の物を食べると口の中がスッキリしますよね。
・なます
なますは人参と大根を用いて作る事から由来して、紅白かまぼこと同じで、お正月をお祝いする意味でおせちに入れられます。
我が家のおせちには、なますは入っていた事が一度も無く、あまり食べたことの無いメニューですが友人宅では定番中の定番だそうです。
皆さんのお家ではどうですか。
焼き物
焼き物は、主に海鮮系の物が入れられる事が多いです。
・海老
海老は、煮るとくるくると丸くなりますが、その丸くなった様子がお爺さんやお婆さんが腰をかがめている様子に似ていることから由来し、長寿を願う意味があります。
おせちの具材の意味を見ていると、昔の人は「何かから何かを連想する」のがとても得意だったんだなと、とても感心します。
海老が丸くなる様子と、お爺さん、お婆さんの様子が似ているなんて、確かに言われてみればそうですが、なかなか思いつきませんよね。
・鯛
鯛はお祝い事の定番のお魚で、皆さんご存知の通り、めで「たい」という意味でおせち料理に採用されています。
昔の人も、だじゃれが好きだったんですね。
煮物
・れんこん
筑前時などに入っているれんこんは、穴から先が見通せることから明るい未来を祈るという意味があります。
「ニンジンさん、ゴボウさん、穴のあい~たレンコンさん」のれんこんさんです(古いですか?)
・ごぼう
ごぼうはとても長い事から「細く長く生きられるように」と長寿を祈る意味があります。
私はこの秋に太りすぎてしまったので、細く長く生まれ変わりたいです。
・手綱こんにゃく
手綱こんにゃくは、綱のような見た目から「縁結び」の意味があり、良縁を祈る意味がこめられています。
番外編
最後に、定番からは外れますが、ここ最近になって、おせちの仲間入りをした、面白い具材をご紹介します。
・ケーキ
なんと最近は、おせちにケーキが入っている物も売られているそうで、意味は特に紹介されていなかったのですが、ここまでの流れからいくと「景気」でしょうか。
デザートが加われば、さらにおせちを食べるお正月が楽しみになりそうですね。
まとめ
定番のおせちの種類やその意味や由来についてお伝えしましたが、参考になりましたでしょうか。
毎年何気なくおせちを食べていた方も、おせちの由来を知ることで、今度のおせち料理はより楽しむ事が出来るはずです。
「祝い肴」などの料理の種類を分ける名称は、おせち以外のお祝いの席でも出てくる言葉なので、知っておけば今後も役に立ちそうですね。
おせちの具材はどれも縁起の良いものばかり、たくさん食べて、1年の幸せを祈りましょう。
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