おかゆ、雑炊、おじや、そしてリゾット。
すべてご飯が材料になっていて炊いたり煮込んだりする料理ですが、この4つの違いって分かりますか?
実は、この4つにはちゃんと違いがあるんです。
あなたが普段何気なく食べているおかゆ、実は雑炊なのかも・・・
そこで、この記事では4つの料理の作り方や具の違いなどをご紹介したいと思います。
ちょっとだけ、これらの料理の見方が変わるかもしれませんよ^^
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おかゆ
シンプルが基本
おかゆと言えば、消化が良くて病気の時に食べるイメージがありますね。
おかゆの作り方の一番の特徴は、
- 生米から作る
- 大量の水で炊く
この二つです。
このおかゆ、作り方でさらに細かく分類されるようです。
入れ粥
普通に炊いたご飯に、ご飯の倍の水を入れて炊きなおしたおかゆのこと。
簡単に作れるけれども、おかゆに粘りが出て、味や風味が落ちます。
炊き粥
生のお米から焚いて作るおかゆ。一般的に「おかゆ」といったらこちらを指します。
お粥を時間短縮して作る時、炊いたご飯を水と一緒に鍋に入れて煮込んで作る・・・そんな作り方をする人も多いかもしれませんが、あれは「入れ粥」というのです。
また、おかゆは水加減でも呼び方が変わるそうです。
全粥
米の5倍量の水で炊いたおかゆ。
おかゆの中では一番固めに仕上がります。
一般的に私たちが病気の時に食べるおかゆはこの全粥ですね。
七分粥
米の7倍の水で炊きます。全粥より柔らかいおかゆですね。
五分粥
米の10倍の水で炊いたおかゆのこと。
三分粥
米の20倍の水で炊いたおかゆ。
半分以上が重湯のおかゆになります。
大きな手術をした後の一番最初に出てくるおかゆはこの三分粥や重湯ですね。
具材もシンプル
中華粥などには魚介類や具材が入ることもありますが、日本では「おかゆ」にはほとんど具材は入れず、シンプルに頂きます。
ただし、おいもを入れた「芋粥」や、ほうじ茶を入れた「茶粥」、卵を入れた「卵粥」もあるので、「絶対に具材を入れない」わけではないようです。
おかゆに入れる具材は主に野菜中心のようですね。
逆に、肉や魚といった食材が入らないので、消化が良く病人向けなご飯なのかも知れませんね。
我が家では家族が病気になってお粥を作る時はもっぱら白いご飯を鍋に入れて煮る「入れ粥」です。
粉末だしの素(和風だし)+ごはん+しらす、刻みネギ、鰹節をいれて煮込み、仕上げに卵でとじます。
長年私はこれを「おかゆ」だと思っていたのですが、もしかしたら下で紹介する「雑炊」なのかもしれませんね(笑)。
雑炊とは?
炊いたご飯で味をつけて
鍋料理の後にご飯を入れて雑炊に・・・というイメージがありますが、雑炊とは、
- だし汁を使う
- 炊いたご飯を洗って具材を入れて煮る
作り方の特徴はこの二つで、おかゆとの違いもこの二つになります。
おかゆと比べてしっかり味付けされていて、具材もたくさん入るのが雑炊といったところでしょうか?
ちなみにこの「雑炊」、もともとは「増水」と漢字で書いたそうで、昔はわずかなお米でお腹を満たすために、ご飯ににだし汁や具材を入れることで全体の量をかさ増ししていたことから「増水」と書いていたそうですが、段々「お腹を満たす」ことよりも「美味しく食べる」事が目的となり、具材にもこだわるようになり、名前も「増水」から「雑炊」に変わったのだとか。
具材も様々
雑炊の具材は、肉類、魚介類、キノコ、野菜と、様々な具材を入れることが出来ます。
おかゆと比べて随分豪華ですよね?
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おじやとは?
「おじや」と「雑炊」は同じ?
つづいて「おじや」です。
「おじや」という言葉はもともと、煮込むときに「じやじや」と煮込む音が聞こえたので、「じや」に接頭語の「お」を付けて「おじや」と呼ばれるようになったそうです。
さて、そんなおじやの作り方には
- 鍋料理の後に、炊いたご飯を入れて煮込んだ料理
- ご飯の粒がなくなるくらいじっくりと煮込む
こんな特徴があります。
そう、私たちが普段、鍋料理のしめとして鍋にご飯を入れて煮込んだあれは、雑炊でもお粥でもなく「おじや」というのです。
「雑炊」と「おじや」の作り方の違いをあげると
おじやの特徴
- 炊いたごはんを洗わずに入れる
- じっくりと煮込む
- 味付けは味噌や醤油
雑炊の特徴
- 炊いたごはんを洗って入れる
- 煮込まず、お米の粒が残る程度に煮る
- 味付けは塩味がメイン
作り方や味付けはこんな風に分けられているそうですが、実際は「おじや」と「雑炊」の明確な区別はついていないので、この2つは「同じもの」と言っても間違えではないそうです。
リゾットとは?
イタリア風雑炊?
リゾットはイタリア料理。
最近は日本のファミリーレストランやイタリアンレストランでも見かけるようになりましたね。
このリゾット、もともとはスペイン北部に伝わる料理方法で、お米や麦を具材と一緒に炒めて、ワインやだし汁でお米の芯が残る程度に炊いて作るのだそうです。
ヨーロッパのイタリアで「お米料理」があるのは少し不思議ですが、実はイタリアやスペインでは昔からお米が栽培されていたそうです。
そういえば、スペイン料理に、お米を炒めてサフランと魚介類と一緒に煮る「パエリア」という炊き込みご飯風の料理があり、古くからお米があったことを彷彿させますね。
そんなリゾット、おかゆや雑炊との大きな違いは
- お米を炒めてからだし汁やワインで炊く。
- 硬さはお米の芯が残るくらい
これになります。
この作り方は、おかゆにも雑炊にもありません、まるでピラフみたいな作り方ですね。
さらにお米の芯が残るくらいの硬さですと、食感もおかゆや雑炊とも違いそうです。
また、だし汁も魚介類のだし汁の他に白ワインなども使われていて、日本のおかゆや雑炊と比べたらずいぶん様子が違って華やかな印象があります。
具材はさまざま! 雑炊と似ている?
リゾットに入れることが出来る具材は、肉類、魚介類、キノコ、野菜と豊富で、日本の雑炊と似ていますね。
また、リゾット独特な特徴として、パルメザンチーズが入るリゾットもあり、味わいも随分日本の雑炊とは違いそうですね!
まとめ
さて、おかゆ、雑炊、おじや、リゾットの違い、作り方と具材から違いをあげてゆきましたが、いかがでしたか?
- お米を水で炊いたのがおかゆ
- 洗ったご飯をだし汁と具材と一緒に煮るのが雑炊
- 鍋料理の後のお鍋にご飯を入れて煮るのがおじや
- お米を具材と一緒に炒めてワインやだし汁で煮るのがリゾット
区別があいまいな4つですが、ちゃんと作り方に違いがあるのですね。
これらを作る時、あるいは食べる機会があったら、ちょっと気にして食べてみてはいかがでしょうか?
もしかしたら、味や食感がいつもと違って感じるかもしれませんよ???
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