ここ連日、天気予報を見てると「今日の予想最高気温は・・・」と示される気温は見たこともないほどの高温だったりしますよね。
「猛暑日が続いております」というフレーズもよく耳にします。
ところで、この「猛暑日」ってどういう意味なのでしょう?
他にも、暑い日を表す言葉で「酷暑日」「夏日」「真夏日」といろいろありますが、これらの意味の違いは何なのでしょう?
そこで今日は、これらの言葉の意味と違いについてと、度重なる猛暑についてをまとめてみました。
これを見ると、毎日の天気予報を見る目が少し変わるかもしれませんよ?
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目次
猛暑日の意味
最高気温35℃以上
1日の最高気温が35℃以上になった日の事を「猛暑日」と言います。
実はこの「猛暑日」とは気象用語なのですが、2007年に制定された比較的新しい気象用語なのです。
これ以前にも最高気温35℃を超える日がありましたけど、「記録的な暑さ」ということにされ、夏の暑さを表す気象用語はこの後にご紹介する「夏日」と「真夏日」の2つだけで、35℃を超える暑さは「記録的な暑さ」または「酷暑日」と言われていました。
けれど、近年、大都市で35℃を超える日が増えてゆくことから、35℃を超える日として「猛暑日」が作られたのでした。
年々増えている猛暑日
2018年7月は記録的な暑さ、まさにこの「猛暑日」が続きましたね。
都内では、最高気温が40℃を超えた日もあり、まさに記録的な猛暑です。
この記事を執筆している2018年7月下旬某日はまさに猛暑日、たまたまサンダルでコンクリートの上を歩いていた時、よろけてサンダルが脱げてしまい、素足でコンクリートの上に立ってしまったのですが、コンクリートの上は足の裏がやけどするような暑さでした。
また、この日の午後には、私が住む地域ではこの夏最初の光化学スモックが発令されました。
この「猛暑」、過去をさかのぼってみると、ここ毎年は7~8月には猛暑日を記録していて、さらに最高気温は毎年更新されているとか・・・年々夏は暑さが酷くなっているように感じます。
ところで、ここ近年で最も猛暑を記録したのは2010年、この年は様々な気象条件が重なり「観測史上最も暑い夏」「記録的な猛暑」「30年に1度の異常気象」とまで言われていました。
2018年は、「猛暑になるけれど、2010年ほどひどくはない」と当初言われていましたが、「災害のような猛暑」と言われる程に、さて、今後一体どうなるのでしょう?
酷暑日の意味
酷暑日=猛暑日
「酷暑日」とは、猛暑日と同じく、最高気温が35℃を超える日という意味です。
「猛暑日と酷暑日とどう違うの?」と疑問に感じますよね。この2つ、意味に違いはあるのでしょうか?
実は「猛暑日」は気象庁が定めた気象用語なのに対して、「酷暑日」はマスコミ等が使いだした言葉で表す内容に違いはありません。
「酷暑日」という言葉が使われた経緯
なぜ「酷暑日」と「猛暑日」、同じ意味の言葉が2つできたのかというと、こんな経緯があるのです。
もともと気象庁では、「夏日」や「真夏日」のように、平均気温35℃を超える日を表す用語が定められていませんでした。
そんな言葉が必要ないくらい、「35℃を超える日」というのは少なかったのですね。
あっても一部の地域、といったところなのでしょうか?
けれど、2000年を超えたころから、全国の様々な地域で最高気温が35℃を超える日が増えてゆくようになりました。
そんな35℃を超えた日の事を、いつの間に、どこかのマスコミが「酷暑日」と言い、「酷暑日」という言葉を使うようになりました。
それが一般化して使われるようになったのです。
この一連の動きに対して、必要性を感じたのでしょうか?
気象庁が2007年に新しい気象用語「最高気温35℃以上の日を猛暑日とする」を制定したのでした。
こうして「猛暑日」と「酷暑日」、同じ意味の違う言葉が出来たのです。
ちなみに、「猛暑日」が制定されてからは、マスコミ等で「酷暑日」という表現はだんだん使われなくなっていて、今はテレビではほとんど聞かなくなりました。
真夏日の意味
最高気温30℃以上
「真夏日」とは、日中の最高気温が、30℃以上の日のことです。
最近は梅雨明けするとすぐに30℃超えの真夏日を記録していますが、私たちが子供のころは、都心でも今のような最高気温35度越えなんて滅多にありませんでした。
8月は「真夏日」より少しだけ高い温度が最高気温として続いていたように思います。
エアコンも、今は毎日つけていないと部屋の中で熱中症になりそうですが、当時は扇風機だけでしのげる日も多かったんですよ。
「熱中症」も今ほど深刻な問題になっていませんでしたし、運動部の人たちも「運動中に水は飲むな!」と言われていたほどです。(今は夏にスポーツをしていると「こまめに水分補給をするように」と指導されていますよね)
日中最高気温が大体35℃以下でしたので、今よりも幾分は過ごしやすかったのでしょうか?
「〇×市で日中36℃を記録しました」なんて報道を聞くと「うわ、暑そう!」と他人事のように思いましたけど、今は私が住んでいる地域は勿論、各地で当たり前のようにこの気温が記録され「他人事じゃない」暑さにさらされていますね。
夏日の意味
最高気温が25℃以上
「夏日」とは、日中の最高気温が、25℃以上の日のことをいいます。
「夏日」位の気温になると、「あ、夏になったな」という気分になりませんか?
このくらいの気温でしたら、まだ「ぎりぎりだけど、エアコンなしでも過ごせるかもしれない」と思う方もいるかもしれませんね。
小学校の水泳授業を行う条件に「水温22~23℃」や「気温が水温よりも高いこと」などが挙げられていますので、「夏日」になれば子供たちは「学校のプールの授業がある!」と喜びそう。
4つの言葉の違い
「猛暑日」「酷暑日、「真夏日」そして「夏日」
4つの言葉の違いについてご説明しましたが、ここでその違いが分かるように表にしてみたいと思います
呼び名 | 1日の最高気温 | memo |
---|---|---|
夏日 | 25℃以上 | 気象用語 |
真夏日 | 30℃以上 | 気象用語 |
猛暑日 | 35℃以上 | 気象用語 |
酷暑日 | 35℃以上 | 気象用語ではない |
共通点は、どれも最高気温によって設定される、という点と、「酷暑日」以外は気象用語だという点でしょうか。
そして違いは、その日の最高気温によって呼び名が変わる点です。
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今年の猛暑は災害レベル
猛暑によるニュースが相次ぐ
2018年7月現在、猛暑日が続いています。
気象庁でも「命に危険を及ぼすレベルで、災害と認識している」と表明するほどの猛暑です。
気象や猛暑に関するニュースをここ数日はとても多く
【猛暑関連のニュース】
- 熱中症による死亡者と、病院に搬送された人が過去最高
- 小学1年生の生徒が校外学習中、熱中症により死亡
- エアコン設置されていない学校で、放課後正門前で生徒がダウン
- 遊園地の観覧車の内部が朝から40℃を超え、営業停止
- イベント会場に設置された氷像が1時間で溶けてしまった
- 異常気象により野菜の価格が高騰
- 暑さによりプールの温度が上がりすぎ温水になってしまい、水泳の授業が中止
など、猛暑が原因のニュースを数多く耳にします。
そんな猛暑日が続く中、一番怖いのは「熱中症」ではないでしょうか?
猛暑続きのこの夏、暑さに負けないようにこんなことに気を付けておきたいですね。
真夏日・猛暑日には熱中症対策もお忘れなく。
【熱中症予防】
- 暑い日の外出は控える
- 水分補給と塩分補給はこまめに
- 部屋の中にいるときは、部屋の温度だけではなく湿度上昇にも注意
- こまめに休憩をとる
- 栄養のあるものをちゃんと取り、よく睡眠をとる
などを気を付けて過ごすように心がけましょう。
「熱中症の対策と予防法!効果的な食べ物や飲み物とグッズ」のページでは、熱中症対策や予防方法について詳しくご紹介していますので、併せてご覧になってください。
【関連記事】
猛暑日はいつまで続くの?
こうして猛暑日が続くと気になるのは「いつになったら暑さがおさまるの?」ということ。
この暑さの原因は、太平洋~日本列島にかけてを覆っている太平洋高気圧と、大陸側を覆っている「チベット高気圧」、この二つが日本列島の上にかかってしまっていて、この影響でかつてないほどの猛暑日が続いているようです。
2017年7月現在の見通しによりますと。この猛暑は、7月で一度落ち着き、その後再び気温が上がりだし、8月下旬から9月上旬にかけて再び暑さのピークがやってくる・・・と予想されています。
暑さのピークは、2018年に2度やってくるとの予想、この暑さはもうしばらく続きそうです。
引き続き、暑さ対策、熱中症対策は忘れないように行いましょう。
まとめ
「猛暑日」「酷暑日」「夏日」「真夏日」についてご紹介してみましたが、いかがでしたか?
それぞれの言葉にはちゃんと意味があって、違いもあるのですね。
他の言葉は気象用語なのに対して、「酷暑日」については、気象庁が認めた気象用語ではない事はちょっと意外でした。
こうして使われている言葉の意味や違いを知ると、天気予報を見る目も少し変わってきますね。
暑さはもう暫く続きそうです。
熱中症に気を付けて、2018年の暑さを乗り切りましょう!
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