私たちの食生活で欠かせない甘味料、「砂糖」。
けれど、一言で「砂糖」といっても、「黒砂糖」「白砂糖」「グラニュー糖」・・・他にも様々な種類があります。
- 「どんな特徴があるの?」
- 「原材料は違うの?」
- 「カロリーや糖質量はどれくらい違うの?」
- 「お砂糖がないんだけど、グラニュー糖や黒砂糖で代用できるの?」
など、疑問に思う事はありませんか?
そこで今回は、これらの砂糖の特徴とカロリー、糖質量、違いをご紹介します。
これらの種類の砂糖に関する疑問が解決しますよ。
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黒砂糖
「砂糖」と聞いて真っ先に思いつくものは「白砂糖」だと思いますが、白砂糖の説明をする前に「黒砂糖」を説明したいと思います。
製法と特徴
黒砂糖の原材料は「サトウキビ」です。
このサトウキビを絞って出てきた搾り汁を煮詰めたものが「黒糖」・・・黒砂糖です。
「たったそれだけ?」
と若干拍子抜けしてしまうほど、シンプルな作り方ですね。
サトウキビの搾り汁には、本来雑味や不純物が含まれているのですが、それらを一切取り除かれないので、黒砂糖は素材そのままの素朴な味が特徴になっています。
また、サトウキビの搾り汁を煮詰めただけ、という製法から、サトウキビに本来含まれるミネラルやカルシウム、ビタミンといった栄養分もそのまま黒砂糖には含まれていますので、砂糖類の中で一番栄養価が高いといわれています。
また、甘さも、単純に「甘い」だけではなく、いい意味での雑味も多く、サトウキビ本来の「うまみ」や「コク」も感じ、「そのままでも食べられる」という方もいるとか。
「そういえば、売り場には黒糖と黒砂糖があるのだけど、この二つは同じものなの?」
一般的には同じものですが、「黒糖は塊」になっているもので「黒砂糖はさらさらとした粉」のようになっているもの、という違いがあります。
用途
一般的に、白砂糖と同じ使い方もできますが、黒砂糖には、白砂糖にはない強い風味や味わいがあるので、白砂糖を使うのとは違う味わいになる場合があります。
もしも黒砂糖をお料理に使うのならば煮物がおすすめ。
煮込んでいる間に独特な風味が煮物に入るので、普通の白砂糖を使うよりもコクがでてきます。
ただし、お料理に黒砂糖を使うと、白砂糖を使った場合よりも料理が全体的に暗い色になりがち、色合い重視なお料理にはあまり入れないほうが良いですよ。
そして、もしも白砂糖の代わりに黒砂糖を使うのであれば、分量よりもやや少なめに入れて、味を見ながら様子を見るのがおすすめ、あるいは、白砂糖の分量を少しだけ黒砂糖にすると失敗が少ないです。
また、お菓子やケーキなどに入れる場合もあります。
「黒糖まんじゅう」や「かりんとう」などは、黒砂糖を材料にして作られた代表的なお菓子、他のお菓子と違う、甘さと独特な風味が楽しめます。
黒砂糖の本場、沖縄の方は、黒糖をカバンの中に入れておいて、キャンディーか何かのようにそのまま食べるという方も多いとか・・・
カロリーと糖質
黒砂糖のカロリーは100gにつき354キロカロリーです。
大体、イチゴの乗ったショートケーキ1個と同じくらいのカロリーです。
そして糖質は、100gにつき89.7g。
黒砂糖100gを一度に食べる人はまずいないと思いますが、ダイエット中に、コーヒーや紅茶に安心してたくさん入れられる糖質量という訳ではありませんね。
白砂糖
私たちが普段よく見る「砂糖」は、この「白砂糖」だと思います。
色が白いですが、砂糖の甘味成分は黒砂糖とほとんど変わりません。
「成分の種類が同じなのに、どうして色にあんなに違いが出るの?」
それは、甘味成分は同じでも、その製法に違いがあるからなのです。
製法と特徴
白砂糖の原材料は、黒砂糖と同じサトウキビ、あるいはサトウダイコンという大根の一種。
これらの搾り汁から作られる、という点では黒砂糖と同じです。
製法の違いはこの後からです。
搾り汁を遠心分離器にかけ、結晶の部分を取り出したものの中で結晶の粒が小さいものが白砂糖となるのです。
白砂糖が白いのは不純物をすべて取り除いたからなのですね。
また触った感触も特徴があり、黒砂糖はどちらかといえばごつごつ、ざらざらとした感じですが、白砂糖はそれとは違い、少ししっとりとしていて、黒砂糖ほどのざらざらした感じはありません。
白砂糖の味わいも黒砂糖よりも甘味が強く、黒砂糖のような独特な味わいや風味、コクはありません。
また、黒砂糖と比べて水分に溶けやすいのも特徴の一つで料理に使っても解け残ることがない為、幅広く料理に使われています。
用途
一般的に「砂糖」と言われるとこの「白砂糖」をさす位。
用途も、料理やお菓子作りをはじめとして、幅広く使うことが出来ます。
また、黒砂糖をお料理やお菓子作りに大量に使うと出来上がった料理が黒っぽくなってしまいますが、白砂糖は色が白いことから、料理が黒っぽくなることもありません。
ただし、黒砂糖のような独特な味わいも栄養もありませんので、そういったものは期待できません。
カロリーと糖質
白砂糖のカロリーは100gにつき384キロカロリー。
先ほどの黒砂糖よりもカロリーが高いですね。
これは、砂糖が精製され、カロリーのある甘味の結晶を集めたものだからです。
また、糖質は100gにつき99.2g、黒砂糖よりもさらに糖質が多くなっています。
白砂糖は黒砂糖に含まれていた不純物がない分、黒砂糖よりもずっと糖質もカロリーも高くなってしまうのですね。
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グラニュー糖
普段、お菓子を作る方ですと、「グラニュー糖」はとても馴染みのある種類の砂糖かもしれませんね。
白砂糖よりも溶けるのが早く、上品な甘味を持つグラニュー糖ですが、これも原材料は黒砂糖や白砂糖と同じ、サトウキビやサトウダイコンです。
製法や特徴
基本的な製法は白砂糖とほとんど同じです。
サトウキビやサトウダイコンの搾り汁を遠心分離機にかけて結晶化したもの、その中でも粒子が大きいものがグラニュー糖となります。
成分の結晶が大きい為、甘さは白砂糖よりもやや穏やか。
黒砂糖のような風味はありませんが、甘さはほかの種類の砂糖と比べて品があって優しく、他の食材の味の邪魔をしません。
日本では「砂糖」というと「白砂糖」の種類をさすことが多いのですが、海外では「砂糖」というとこの「グラニュー糖」の種類をさす程、海外では一般的なのです。
用途
他の砂糖と違い、甘さに癖がなく嫌味な味わいのない種類の砂糖なので、お料理やお菓子作りは勿論、飲み物に入れても、飲み物本来の風味を壊すことなくいただけるのでおすすめです。
ケーキやお菓子を作るときは白砂糖を使うよりもグラニュー糖を使う方が、自然な控えめな甘さに仕上がりますよ。
カロリーと糖質
グラニュー糖のカロリーは100gにつき386キロカロリー。
黒砂糖、白砂糖の中では一番高いカロリーになります。
また糖質も高く、100gに対して糖質量は100g、グラム数=糖質数となり、今までご紹介した砂糖類の種類の中では一番高い糖質量となります。
ダイエット向きの砂糖はどれ?
こうして、砂糖の種類によってカロリーや糖質の違いが出ると、気になるのは「どの砂糖がダイエット向き?」という事ですね。
黒砂糖、白砂糖、グラニュー糖の特徴と違いを表にまとめてみました。
黒砂糖 | 白砂糖 | グラニュー糖 | |
味の特徴 | コクと風味が強い | 甘さが強い | 優しく穏やかな甘さ |
カロリー(100gにつき) | 354キロカロリー | 384キロカロリー | 386キロカロリー |
糖質(100gにつき) | 89.7g | 99.2g | 100g |
栄養 | ミネラル・カリウム・カルシウム・ビタミンが豊富 | 糖分以外の栄養はない | 糖分以外の栄養はない |
用途 |
・白砂糖の代わり |
・何にでも使える |
・白砂糖の代わり |
こうして3つの種類の砂糖の違いと特徴を見てみると、同じ砂糖なのに随分違いがありますね。
そして3種類ともカロリーは高く、ダイエット向きの食材ではありません。
けれど、もしもダイエット中、これらの砂糖のどれかをとらなくてはいけないのであれば・・・黒砂糖がおすすめです。
黒砂糖は3種類の中で一番カロリーや糖質も低いですし、何よりも他の砂糖にはない栄養が含まれています。
また、飲み物に入れると甘味だけではなく独特な香りや旨味、コクがあるので、甘さプラスα(アルファ)のメリットを感じます。
他にもだまある 砂糖の種類
さて、砂糖はこの他にもいろいろありますので、この機会に他のお砂糖の事も軽くご紹介したいと思います。
三温糖
白砂糖と黒砂糖の中間色のような色合いを持つ種類の砂糖。
実はこれも、基本的な製法は白砂糖と同じです。
サトウキビやサトウダイコンの搾り汁を遠心分離器にかけ、結晶化した白砂糖とグラニューうを除いた液体を煮詰めたものが三温糖です。
三温糖のあの薄茶色い色は、煮詰めた時にカラメル状になったためなのです。
味わいは砂糖よりも強くてしっかりとしているので、砂糖の代用としても幅広く使うことが出来ます。
粉砂糖
ケーキやお菓子のトッピングによく使われている「粉砂糖」や「粉糖」、あれも砂糖の一種です。
粉砂糖はグラニュー糖を粉上になるまで粉砕したもので実はコーヒーミルやフードプロセッサーを使えば家庭で簡単に作ることが出来るのです。
お菓子やケーキを作るのに使う粉砂糖の中には、コーンスターチ等の粉が混ざっている場合もあります。
氷砂糖
果実酒を作るときに欠かせない氷砂糖。
氷砂糖は、砂糖の糖分が大きな結晶となった物です。
グラニュー糖を溶かして大きな結晶になるように再結晶させたものが氷砂糖で、基本的な成分はグラニュー糖とほとんど同じになります。
溶けるのが遅いので、果実酒の様に長時間漬ける食べ物の場合、ゆっくりと時間をかけて果実に糖分がしみ込んでゆく特徴があります。
まとめ
砂糖の種類と、白砂糖、黒砂糖、グラニュー糖の違いや特徴をまとめてみましたが、いかがでしたか?
一言に砂糖と言ってもたくさんの種類がありますが、それらの主な原材料はサトウキビで成分も同じ、それなのにこれだけの種類の砂糖が出来るなんて、ちょっと奥が深いですよね。
また、カロリーや糖質量が違うのも意外でした。
機会があったら、しっかり使い分けて味わってみたいところですね。
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