年末にある楽しいイベントの1つである餅つき。
餅つきをすると、今年が終わることを感じると同時に新たな年への期待が高まります。
また、杵を思いっきり振り上げる餅つきは楽しく、つきたてのお餅も美味しいので、餅つきがあると大人も子どももワクワクしますよね。
そんな楽しい餅つきですが、実際にイベントを開催するとなると大変・・・。
餅つきをいつ開催するか検討したり、事前に準備をしたり、食中毒対策について考えたりとすることがたくさんあります。
今回は、介護施設で餅つきのイベントをスタッフとして3回参加した私が、餅つきの裏側についてご紹介します。
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餅つきはいつが良い?
年末に行う餅つきですが、実は餅つきの日程をいつにするのか決めるのは少々大変です。
それは、餅つきをするのに避けたい日があるから。
では、年末の餅つきをするのに最適な日はいつになるのでしょうか?
餅つきを避けたい日はいつ?
餅つきを避けたい日は12月29日と31日になります。
まず、29日は9がつくので苦餅(くもち)になるから。
元々、私たち日本人は、昔から死を連想する「4」や苦を連想する「9」の数字を避ける傾向があります。
そのことから、29日に餅つきを行うと縁起が悪いとのことで、避けようとします。
ただ、29日は福「(ふく)」と読むこともできるので、逆に縁起が良いのではないかと、あえてこの日に餅つきをする人もいます。
次に31日の大晦日は、一夜餅と言われて避けられています。
歳神様にお供えするものをバタバタと一夜で準備するなんて失礼にあたる!余裕をもってお供えすべきだという理由から、一夜餅は避けられています。
しめ縄などの正月飾りも31日に飾るべきでないと考えられている理由も一夜餅と同じです。
でも、歳神様へのお供えももちろんですが、忙しい大晦日に餅つきをするなんて、とてもじゃないけどできませんよね。
餅つきをするなら28日がおすすめ
では、餅つきをするのはいつが最適なのでしょうか。
餅つきをするのに最適な日は、年末であれば28日がおすすめ。
8は古くから末広がりで縁起が良い数字とされており、餅つきをするのに縁起が良い日とされています。
餅はその日に焼いちゃだめなの?
つきたてのお餅をその日に焼いて食べると火事になるということを聞いたことはありませんか?
これはもちろん迷信ですが、2つの理由があると言われています。
まず1つ目は、つきたてのお餅は柔らかいため、火にかけると溶けて引火してしまう可能性があるから。
この危険を未然に防ぐためにこのような迷信ができたのではないのかと言われています。
2つ目は、お餅は昔の人にとって重要な保存食だから。
つきたてのお餅が美味しいからといって、次々に食べてしまってはいざという時の保存食がなくなってしまいます。
保存食としてもお餅を残すために、この迷信ができたともいわれているのです。
確かに、お餅は1つにつきご飯1杯分のカロリーがあるのにも関わらず、2~3個はペロリと平らげてしまいます。
つきたてのお餅であれば、もっと食べられそうです。
私のような食いしん坊を戒めるためにこのような迷信ができたんでしょうね(笑)
餅つきをしてみよう
皆さんは餅つきに参加したことがありますか?
私は以前、介護施設に勤めていたので、餅つきのイベントを主催者側でお手伝いした経験があります。
今はなかなか家で餅をつくご家庭は少ないかと思いますが、職場や子供たちの通っている学校で餅つきをすることがあるかもしれません。
その時に慌てることがないよう、餅つきの手順や準備する道具、食中毒への対策についてご紹介します。
道具の準備
餅つきには、杵・臼以外にも必要な道具がたくさんあります。
餅つきの当日に、足りない道具があって困らないよう事前にしっかりと準備しておきましょう。
餅つきに必要な道具は、イベントを行う設備にもよりますが、大体は同じです。
道具については、餅つきの業者に一覧表がありましたので、そちらを引用いたしました。
【餅つきに必要な道具・材料】
・臼
・杵
・釜戸、羽釜
・コンロ ※薪を火元とする場合は必要ありません
・プロパンガス ※薪を火元とする場合は必要ありません
・せいろ ※もち米の量が多い場合は多めに用意しましょう
・蒸し布 ※せいろの数に合わせてください
・ボール ※多めにあると便利です
・ざる ※多めにあると便利です
・スプーン
・もち米 ※目安:大人1人当たり1合
・トッピング(あんこ、きな粉など)
餅つきの手順
手順1:前日にもち米を研ぐ
餅つきに使うもち米は、前日に研いでおいて、しっかりと水につけておきます。
簡単な作業ですが、この工程を怠るともち米の芯が残ってボコボコとしたお餅になってしまうこともありますのでご注意を。
手順2:餅つき1時間前にもち米を蒸す
もち米が突ける状態になるよう、餅つき開始1時間前から蒸していきます。
1.もち米のざるに入れて20分以上置いて水を切る
2.せいろにすだれを敷いて、蒸し布をかぶせ、その上にもち米を投入
3.かまどを平らな地面に設置し、羽釜を載せて8分目まで水を入れ、火を起こす。
※かまどの上に載せるのは、鍋でもOK
4.羽釜の中の水が沸騰したら、せいろを羽釜の上に置いて蓋をし、30分程度蒸す。
蒸し時間が長くなると、羽釜の中の水がなくなり空焚きとなって大変危険。
こまめに水の残量を確認しましょう。
また、餅つきには小さい子が参加することもありますので、火の取り扱いには注意が必要です。
手順3:餅つき開始
お米が蒸しあがったら、いよいよ餅つきの開始。
楽しく突きましょう!
【餅つきの仕方】
1.蒸しあがったもち米を取り出して、臼に投入
2.杵でもち米をぐりぐりとつぶして形を崩す
3.餅の中央をめがけて杵を下ろして餅をつく
4.餅をつくたびにぬるま湯をつかって餅をひっくり返す
手順4:餅を切る
ついた餅の粒がなくなり、全体が滑らかになったら餅の完成です。
突きあがった餅を臼から取り出して、餅粉をまぶした台の上にのせて、餅を一口大に切っていきます。
ここからは子供たちの役目。
一口大に切ったお餅を丸めて、保存用の容器に入れてもらいましょう。
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食中毒の対策
餅つきの手順や準備を怠らずにするのも大切ですが、最も気を付けなければならないのが食中毒への対策。
冬の寒い時期に行うから食中毒なんて・・・と思われるかもしれませんが、不特定多数の人がお餅を触る餅つきは、食中毒の危険が高いんです。
では、どんな対策をすれば良いのでしょうか。
【食中毒対策】
・道具は熱湯消毒を行う
・餅つきに参加する人はエプロン・マスク・手袋の着用を徹底する
・餅を返す人、餅を切る人をあらかじめ決めて固定しておく
・餅を丸めたり切ったりするときに素手で触らない
餅つきに参加する人全員にこれらの注意点を守ってもらうことで、食中毒対策をすることができます。
楽しい餅つきが食中毒で苦しい思い出にならないよう、事前に対策を行いましょう。
業者に任せると安心
餅つきをするのも大変ですが、後片付けも大変です。
餅のついた臼と杵を綺麗に洗うのは大変ですし、準備したものを全て片付けるのも重労働です。
また、餅つきのイベントを開催するにあたって、参加費を集めることもあるかと思いますが、はっきり言って採算は全く取れません。
餅つきを頑張ったスタッフに残るのは疲労だけです。
そんな大変な餅つきですが、今では餅つきのイベントを代行してくれる業者もあります。
もち米の準備から片付けまで、全て代行業者がしてくれるのです。
もちろん費用はかかりますが、主催したスタッフも楽しむことができますよ。
業者に任せると、食中毒対策などは全て行ってくれるので安心ですよね。
餅つきをしたいけれども、どうすればいいのか分からない場合は、業者に任せてみてはいかがでしょうか。
まとめ
餅つきをするのはいつが良いか、また餅つきをする場合の準備や食中毒対策についてまとめてみましたがいかがでしたでしょうか。
今回は、準備についてご紹介しましたが、餅つきは片付けも大変。
杵や臼にくっついたお餅は熱湯で溶かしながら取らなければいけませんし、せいろやかまどについた汚れは、台所では洗えないので外の冷たい水道で洗わなければいけません。
寒空の下、これらの作業を行うのは大変で、毎年餅つきが終わるとスタッフの何人かは風邪を引いていました。
準備や後片付けが大変ならば、餅つきなんて辞めればいいのでは?と思う方もいますよね。
けれども、参加してくれた子どもたちの楽しそうな姿を見ると、大変だけれども次の年も餅つきをしようと思うんですよね。
つきたての美味しいお餅が食べられるのもこのイベントだけですしね。
皆さんも、今年の年末は餅つきのイベントに参加してみてはいかがでしょうか。
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