近年、クリスマスと並ぶくらいのイベントになりつつあるハロウィン。
10月に入ると、様々な場所でハロウィン関連の商品が販売されています。
ハロウィンといえば、おばけやゾンビに仮装した子供たちがお菓子をもらいに近所を回り、オレンジ色のかぼちゃのランプが装飾品として飾られているというのが一般的なイメージですよね。
でも、なぜおばけやゾンビに仮装する必要があるのでしょうか?
また、なぜかぼちゃのランプが飾られるのでしょう?
ハロウィンをもっと楽しむために、今回はこれらの謎を紐解いていきましょう。
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目次
ハロウィンとは?
まずは、ハロウィンとはどこの宗教のイベントなのか。
なぜハロウィンにはカボチャのランプを飾るのかをみてみましょう。
ハロウィンの由来
ハロウィンといえば、クリスマスやイースターなどと同じキリスト教の行事だと思っている人が多いのではないでしょうか?
実はそれは間違いで、約2000年前の古代ケルト人のお祭りが起源。
元々は収穫祭を祝うお祭りで、この時期は「生きている人と死者が交流できる期間」と考えられていました。
なんだか日本のお盆みたいですよね。
でも日本のお盆と決定的な違いは、この期間に悪霊も死の世界からやってきてしまうということ。
つまり、ハロウィンにゾンビやおばけの仮装をするのは、死者の世界から来た悪霊たちを表現しているんです。
単なる仮装大会ではなかったのですね。
かぼちゃのランプは一体何?
ハロウィンといえば、仮装と並んでかぼちゃのランプが有名ですよね。
でも、なぜハロウィンになるとかぼちゃのランプを飾るのでしょうか?
ハロウィンに飾るかぼちゃのランプは、『ジャックオーランタン(Jack-O’-Lantern)』と呼ばれるもので、ハロウィンに死者とともにこの世にやってきた悪霊を追い払う魔除けの火として玄関先に飾られます。
実は、このジャックオーランタン、古代ケルト人の収穫祭では『かぶ』が使われていました。
それが、キリスト教圏の欧米にハロウィンが伝わったときに、収穫量の多いかぼちゃを代わりに使うようになったことから、ハロウィンのかぼちゃのランプが誕生しました。
今でもスコットランドやアイルランドでは、かぼちゃではなくかぶを使ったランプが使われているそうですよ。
もし、最初にハロウィンが伝わったのが日本だったら、かぼちゃではなく、大根になっていたかもしれないですよね。
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ハロウィンには何をするの?
ハロウィンは古代ケルト人の収穫祭であること、かぼちゃのランプは悪霊が入ってこないようにするための魔除けの火であることが分かりました。
では、ハロウィンに行うイベントの1つである仮装をする理由と子どもたちにお菓子を配る理由とは一体なんでしょうか?
1つずつ紐解いてみましょう。
ハロウィンに仮装する理由
古代ケルト人の収穫祭であるハロウィンでは、死者とともに悪霊もこの世界にやってくると言われていました。
これらの悪霊は、子供を連れ去ったり、作物や家畜にも悪影響を及ぼすものと考えられており、悪霊を追い払うため、仮面をかぶり魔除けの焚き木を持ちながら町を歩き悪霊を驚かせようとするように。
これが、ハロウィンで仮装をする起源と言われています。
今はどちらかというと、悪霊を追い払うというよりも、ゾンビやおばけなど悪霊に仮装する人が多そうですね。
ハロウィンにお菓子を配る理由
ハロウィンといえば、今や大人が夜に仮装して街を練り歩く光景が一般的になりつつありますが、元々は、ハロウィンの日に訪れる仮装した子供たちにお菓子を配るイベントでした。
ところで、ハロウィンにはなぜ仮装した子供たちにお菓子を配る風習があるのでしょうか?
この謎を解くヒントが、子ども達がお菓子をもらうために言うセリフ、『Trick or Treat(トリックオアトリート!)』にあります。
これを直訳すると、『いたずらか?もてなすか?』という意味。
これは、『Treat me or I’ll trick you.』の略語で、訳すると『もてなしなさい。さもなくば、惑わすぞ』という意味になります。
無邪気な子供たちがこのようなセリフを言うなんてちょっとおかしいと思いませんか?
実は、『Trick or Treat』というセリフは、元々ハロウィンの時期に死者と共にやってくる悪霊たちのセリフ。
亡き人は来てほしいけれど悪霊を家には入れたくない…そのために古代ケルト人は悪霊を追い払うため、様々な儀式を行います。
そのうちの1つが、悪霊の仮装をした子供たちに近所の家々を訪れて「Trick or Treat」と言ってもらうこと。
これは、子どもを介して悪霊が言っている言葉で、『我々をもてなせ。さもなくば、次の1年間、お前らを惑わせ困惑した状態にしてやろう』という怖い意味になるのです。
「もてなさなかったら一体どんな災いがくるのか・・・」
このような不安から古代ケルト人たちは、子ども達にとって最上のごちそうである「お菓子」を配ってもてなしました。
これが由来となり現在ハロウィンでは可愛い悪霊たちにお菓子を配る習慣ができたのです。
ハロウィンが日本で流行っている理由とは?
ここ数年、10月31日になると多くの若者が仮装をして街を練り歩くようになりました。
数年前までは、英語教室に通う子供たちぐらいしかハロウィンのイベントを楽しんでいなかったはずなのに、なぜここ数年でこんなに日本で盛り上がりをみせたのでしょうか?
SNSの普及
FacebookやInstagramなどのSNSユーザーは、自分がいかに楽しく充実した生活をしているかをネット上に公開したがります。
素敵なカフェに行ったら、オーダーしたコーヒーと可愛いケーキをネット上に公開。
コンサートに行ったら、入り口で友達と楽しんでいる様子をネット上に公開。
今の若者はとにかく楽しかったり、可愛いものをネット上に公開したがります。
いわゆるリア充と呼ばれる人たちですね。
この人たちにとって、ハロウィンは最適なイベント。
仮装した自分や友達、街行く人で素敵な仮装をしている人などを次々とSNSにアップし、ハロウィンをネットの世界でも盛り上げています。
コスプレイベント
ハロウィンといえばお化けやゾンビの仮装ですが、それ以外にもアニメのキャラクターに仮装したコスプレーヤーが街を練り歩きます。
日本のコスプレは世界でも有名で、コスプレイベントには海外からも多くの人が訪れるほど。
しかし、有名になった今でも、何でもない日にコスプレをして街を歩くと嫌でも目立ってしまいますよね。
でもハロウィンならどんなコスプレをしても目立ちません。
普段は恥ずかしくてなかなかコスプレができない人も堂々とコスプレができるのがハロウィン。
いつもと違う自分を発見したくて、仮装する若者がハロウィンを盛り上げています。
まとめ
ハロウィンの起源やお菓子を配る理由、日本でハロウィンが盛り上がっている理由などをまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
私はもう若者ではなく良い歳した大人なので、仮装して夜に練り歩くことはありませんが、スーパーなどでハロウィン限定のお菓子を見つけると、なんだかわくわくしてきます。
また、息子が産まれてからは、100円ショップなどで販売されているハロウィン仕様のカチューシャや帽子を発見しては、息子に似合うか被せてしまいます。
田舎に住んでいる私でさえ、少しずつハロウィンに染まっているので、あと数年すればハロウィンもクリスマスと同じくらい大々的なイベントになることは間違いないでしょう。
その時に、ハロウィンの起源について話すことができたら、ちょっとした自慢になりますよね。
今年も多くの人がハロウィンを楽しめますように。
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