スーパーなどで鏡餅が販売されると、今年ももう終わってしまうんだなという寂しい気持ちを感じると同時に、お正月の準備を早く進めなきゃという焦りも感じますよね。
お正月を代表する飾りの1つである鏡餅ですが、皆さんはいつから飾り始めますか?
また、生のお餅を飾っているご家庭では鏡餅のカビも気になるところ。
鏡餅はいつまで飾っておかなければならないのかも知りたいですよね。
そもそも鏡餅ってどんな意味があってお正月に飾るのでしょうか?
今回は、毎年お餅の食べ過ぎで年始の体重測定に絶句してしまう私が、鏡餅を飾る意味やいつからいつまで鏡餅を飾るのかについて調べてみました。
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鏡餅とは
丸い形のお餅を2つ重ねて上に橙(だいだい)を載せた鏡餅はお正月の定番の飾りものです。
でも、なぜ丸いお餅を重ねたものを鏡餅と呼ぶのでしょうか?
鏡餅の由来は諸説あり、明確に分かっていないのですが、最も有力な説が丸い餅の形が昔の銅鏡に似ているからという説。
古来から銅鏡は、神様が宿るものとされていました。
ただ、一般家庭には銅鏡なんてありません。
そのため、銅鏡に似せた円形のお餅を飾ることで、歳神様の拠り所を作ったのが鏡餅の始まりと言われています。
鏡餅を飾る意味
お餅は古来から神様の食べ物【神饌(しんせん)】とされ、お正月に訪れる歳神様への供え物として鏡餅を飾ります。
でも、歳神様へのお供え物であれば、もっとたくさんのお餅を飾った方がいいのではと思いませんか。
実は、大小のお餅を2つ重ねることには意味があるんです。
この大小のお餅は、陰(月)と陽(太陽)を表しており、お餅を二つ重ねることによって福が重なるという意味が込められています。
また、この2つ重なったお餅は人の魂をかたどったものとも考えられ、歳神様にお供えした鏡餅を食べると、新たな生命力を授かるといわれています。
鏡餅を飾る期間
12月に入るとスーパーなどで販売される鏡餅ですが、いつからいつまで飾るのが最適なのでしょうか。
いつから飾るのか
スーパーなどでは12月に入るとすぐに店頭に鏡餅が並びますが、鏡餅を飾るのは12月26日~28日の間に飾るのが良いとされています。
「飾るのに最適な期間は意外と短いのね!」と感じる方も多いと思いますが、実は鏡餅を飾るのに避けたい日があるため、飾るのに最適な期間が思いの外短くなってしまうんですね。
鏡餅を飾るのに避けた方がよい日は12月29日と31日。
29日は「苦餅」、「二重苦」などと呼ばれ縁起が悪いので避けた方が良いとされています。
また31日の大晦日に飾るのは「一夜餅」「一夜飾り」などとされ、歳神様をお迎えするのにギリギリで準備をするのは良くないとされているから。
実はここだけの話ですが、我が家では毎年年末ギリギリにバタバタと大掃除をして、滑り込みセーフ!という感じで鏡餅を飾っていたのですが…これは間違いだったんですね。
歳神様に呆れられないように、今年こそは早めに大掃除を済ませ、鏡餅を飾ろうと思います。
いつまで飾るのか
年末に飾った鏡餅ですが、いつまでも飾っていると暖房のある場所などでは鏡餅にカビが生えてしまうのではないかと気になります。
では、鏡餅はいつまで飾ればいいのでしょうか。
一般的に飾った鏡餅を下げるのは、ぞろ目で縁起が良いと言われている1月11日とされています。
年末から1月11日まで飾るとなると約2週間もの長い間になりますね。
なお、鏡餅を下ろす1月11日は「鏡開き」と呼ばれ、下げるだけでなく家族で食べるのが良いとされています。
歳神様が宿った鏡餅を食べることで歳神様から力を頂けるという意味が込められています。
ただ、1月11日まで暖房の付いた暖かい部屋で鏡餅を飾ってしまうとカビが生えてしまう可能性も。
その場合は、1月3日まで飾りその後は冷凍庫で保管して、11日に食べると良いでしょう。
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鏡餅の飾り方
皆さんは鏡餅をどのように飾りますか。
当たり前のように、飾っている鏡餅ですが、実は住んでいる地域によって鏡餅の飾り方が違うんですよ。
ここでは、基本的な鏡餅の飾り方と飾る場所、そして地域によって違う鏡餅をご紹介します。
基本的な鏡餅の飾り方
【基本的な飾り方】
1.奉書紙または半紙を敷く
2.裏白(うらじろ)、ゆずり葉、四手(しで)、昆布などを左右対称に飾る
3.その上に鏡餅、一番上に橙を重ねる
基本的な鏡餅は、このような順番で下から順に飾ります。
また、鏡餅に飾る橙や裏白などにはそれぞれ意味があります。
【鏡餅の飾りの意味】
・橙:家が代々(だいだい)栄えるように
・裏白:葉っぱの裏側が白いことから、後ろ暗さがない清廉潔白を表す。子孫繁栄と長命を願う
・ゆずり葉:福を後世にゆずる意味がこめられている
・昆布:よろ「こぶ」の意味
・四手(しで):紅白の髪を稲妻状に追ったもの。赤い色は魔除けの意味がある。
基本的な鏡餅の飾りは、上記のようになりますが、今では簡素化した飾り方をする家庭も多く昆布や四手がなかったり、橙を葉ミカンで代用したりします。
鏡餅を飾る場所は?
さて、鏡餅を飾る準備ができたら、鏡餅を飾る場所を片付けましょう。
先程も言いましたが、鏡餅は歳神様へのお供え物であり、お正月の間は歳神様が宿ると言われています。
また、古くから歳神様は、家の各場所に分霊(ぶんれい)されると信じられているので、床の間に大きな鏡餅を、各部屋に小さな鏡餅を飾ると良いと言われています。
ただ、マンションに住んでいるご家庭では床の間がないところもあるでしょう。
その時はどの場所に飾ればいいのでしょうか?
床の間がない場合は、神様に来ていただきたい大切な場所に鏡餅を飾ると良いと言われています。
人が集まるリビングや台所、仕事場、玄関などの場所に飾ると良いですね。
また、鏡餅は神様が宿るものなので、できるだけ上座に置くとなお良いでしょう。
地域によってちがう鏡餅
鏡餅といえば、大きさが違う餅の上に橙を載せたものをイメージする人が多いかと思います。
でも実は地域によって鏡餅は違うんですよ。
そこで次は、地域で違う特徴的な鏡餅をご紹介します。
3段重ねの鏡餅
関西の一部地域では3段の鏡餅を飾ります。
なぜ、3段の鏡餅を飾るのかというとこの鏡餅は、三宝荒神様(火の神)のお供え物として考えられているから。
そして、荒神様は火の神様なので台所に飾るご家庭が多いとのことです。
紅白の鏡餅
石川県では、鏡餅の色は紅白が定番。
紅白の鏡餅の歴史は古く、室町時代に足利家の家臣が朝廷に反発し、鏡餅の代わりに紅白の花びら餅(菱餅)を将軍に献上したことが始まりとされています。
そのため、石川県では鏡餅も紅白ですが、お雑煮のお餅も紅白になっています。
紅白のお餅はおめでたい色なので、お正月のめでたさがより際立ちそうですね。
地域によって違う鏡開き
鏡餅をいつから飾るかについては、先ほどご紹介した通り12月26~28日と地域によって違いはありません。
けれども、鏡餅をいつまで飾るかについては、地域によって違いがあるんです。
では、他の地域ではいつまで鏡餅を飾るのでしょうか。
調べたところ、関東1月11日、関西1月20日、京都は1月4日、北海道は1月11日に鏡開きが行われ、その日までは鏡餅を飾るとのこと。
関西は、約1ヶ月近くも飾るのですね。
また、関西圏内に入る京都では一番短く1月4日というのも驚きです。
まとめ
鏡餅の意味と飾り方、いつからいつまで飾るのかについてまとめてみましたがいかがでしたでしょうか。
毎年、当たり前のように鏡餅を飾っていましたが、子孫繁栄や幸福を願う意味が込められているとは、知りませんでした。
また、地域によって鏡餅が3段になったり紅白になったり、飾る期間が違ったりするのも面白いですね。
近年では、鏡餅を飾らない家庭も増えているかと思いますが、今年は鏡餅を飾って歳神様をお迎えしてみませんか。
きっと来年はいい年になりますよ。
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